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手前味噌 [暮らし]

味噌は、なんとも奥の深い食材だと思う。

味噌汁、味噌煮、味噌焼き、味噌漬け、味噌炒めなど、味噌を調味料として使った料理には

ホッとした味わいを感じます。

わが家は味噌に季節の材料を加えた変わり味噌を、ご飯にのせて食べることも多いです。

蕗味噌、大葉味噌、青唐辛子味噌、ゆず味噌…

また、ネギ味噌、肉味噌、クルミ味噌などは、一年中作って食べています。

油断すると、ご飯が進んでしまうので気をつけなければなりませんが。

味噌は、食材となじみ、協調し、角を立てずに新たな旨みを作り出していきます。

それが、味噌の「しなやかさ」なのでしょうね。

あー、私も味噌のような人間になりたい。(笑)

わが家は3年前から、自家製の味噌を作っています。

先月も、家内が来年用のものを仕込んでいました。

手前味噌ですが、これがめっぽう旨い。

市販の味噌と違い発酵促進剤などを入れてないから、酵母や乳酸菌が生きています。

家内は、自分の姉といっしょに味噌作りをしているのですが、姉の味噌とは微妙に味が違います。

大豆を煮上げ、つぶしたものに麹と塩を混ぜ、ほぼ同じ時間熟成させているのに

なぜ味が違うのだろう。

たぶん、寝かせておく場所のせいではないかと思うのです。

姉の家は台所のシンクの下で寝かし、わが家は蔵の中で味噌を寝かせています。

わが家は、父の代まで醤油屋を営んでいました。

もろみ蔵や石室は、震災で崩れて取り壊しましたが、醤油樽のある蔵がまだ残っています。

P4020158.JPG

確信はありませんが、蔵のどこかに醤油の酵母菌が、まだ生きているのではないかと思うのです。

その酵母菌が、味噌の発酵に一役買っているのではないでしょうか。

人の手をひとたび離れ、菌に事をゆだねる。

自然の成り行きにまかせ、さからわず、その緩やかな流れの中で恵みを得る。

かつては、そこに私たちの営みがあったのだと思います。
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